第11回。

第10回はこちら。→http://d.hatena.ne.jp/JosephP/20100126

第12回はこちら。→http://d.hatena.ne.jp/JosephP/20100210
 
 前回のコメントを見て、急いで作らなきゃならない気がして、なんかすごい勢いで仕上げた回。
 
 2人の警備兵は、
「死んだことにした方がいい」
 と思ってるだけで、もちろん本気で死んだと信じてるわけではありません。
 
 ソ連軍の実態を知ってるわけじゃないので、この辺りは全面的にフィクション。
 実際にはここまで官僚主義的ではなくて、むしろ一般の兵士はくだけすぎていたんじゃないか、という気も。
 
 真美が危険人物っぽく見えたら2人とも対応が違ったかも知れませんが、
「このガキが反革命罪とかKGBは馬鹿だろ」
 と思ってるので、事後処理で問題が起こらなそうな道を選んでいます。
 
 うっかり「警備B」が2発も撃ったので、脱走を「試みた(まだ逃げてない)」囚人に計4発も撃ったことになってしまい、その点は問責の対象になると思われます。
(でも、「Bが2発、Aが0発」だとAは大変なので、AがBに合わせて2発撃ったのは保身のためにやむを得ない)
 
 死体が消えても「埋めました」「捨てました」で済むけど、独房の鍵はそうはいかないので、真美より鍵を優先するのはこの2人にとっては正しいのです。
 ソビエト国家にとっては正しくないですが。
 
 ちなみに、入れようと思ったけどやめた会話があります。
 
律子「……っていうか、マッカーシー赤狩りの時代に亜美がアメリカを追放されなかったのが不思議ね」
亜美「ジョーと亜美はなかよちだったからね!」
律子「……どうして?」
亜美「亜美がジョーに“国務省内の共産主義者”リストをあげたから!」
春香「どこからそんなものを手に入れたの?」
真美「真美があげたの!」
律子「……2人とも、シベリア送りにされるのが少し遅かったようね?」
真美「でもでも、真美、ちゃんとニセ情報も混ぜて渡したもん!」
亜美「亜美も、“ゼッタイ無関係の人が混じってるよ”って言ってジョーに渡したよ!?」
真美「ってことは、悪いのはマッカーシーだよね!」