【第二次嘘m@s】プレシデンテ黒井のトロピコ建国日記 嘘一話(下)

「上」はこちら。→http://d.hatena.ne.jp/JosephP/20100508

本編第14回はこちら。→http://d.hatena.ne.jp/JosephP/20100510
 
 嘘m@sに便乗して番外編を上げようとしたら間に合わなかったでござるその1。
 
 ……その2は何かって?
 
 まだ完成してないんですよ!
 
トロピコ国債を買うか?」
 というアンケートは、動画が視聴者の意見をフィードバックする……という演出を試みたかったので。
 
 ちょっと前にも、真美が
「ここで挙手しよう!」→「ありがとうにーちゃんたち!」
 というのがありましたし、その前にも小鳥さんがカーニバル衣装を着た時の
「こんなの誰が喜ぶんですか!?」→「私、がんばります!」
 という台詞があったわけですが。
 
 小鳥さんの時は、視聴者の反応が予想できなかったので、
「ショタとかやおいとか規制されると困るからがんばる」
 という意味にも解釈できるよう「逃げ」を打っていたのですが。
 
 どうもこのシリーズの視聴者の方々はとても優しいようなので、
「きっとみんな“No”ボタンを押してくれるはず!」
 という前提で動画を作りました。
 
 でも、あのボタンは投稿者コメントで作れるボタンと違う、普通の視聴者コメントなので、コメントが1000件を超えると流れちゃうんですよ。
 なので実は、コメントが800件を超えたあたりで最初に作ったボタンは非表示設定にして、新しく投稿し直しています。
 流れてほしくないコメントを保護する機能があったらいいのにね。字幕職人とか。
 
 さて、
シムシティが債券を発行できるのは、バックに先進国がついているから」
 というコメントには膝を打ちました。
 なるほど。
 
 トロピコの財政能力が地方自治体以下なんじゃなくて(いや時々そうなるけど)、自治体なら破綻しても国がバックアップしてくれるわけですね。
 
 ……こんなジョークがありましてね。
 
 アメリカで、銀行員が客に預金の勧誘をしています。
 
客「自分の金は自分の手元にあった方が安心なんだがね」
銀行員「自分で現金を持っていても、利子は付かないでしょう? 預金した方が絶対にお得ですよ!」
客「しかし、銀行は破綻する可能性があるだろう?」
銀行員「大丈夫! 万一わが銀行が破綻した場合には、州銀行がお客様の預金を保護してくれるはずです!」
客「州銀行が破綻したら?」
銀行員「その場合は、連邦中央銀行が預金を保護してくれます!」
客「中央銀行が破綻したら?」
銀行員「その時は、残念ながら預金は失われますが……。でもそうなったら、手元に現金があっても同じことですよ」
 
 恐ろしいですねえ。
 
 さて、作中の「外務省危険情報」は、徐々に悪化していきます。
 
 バナーなどは、実際の外務省のサイトのものを、画面内に収まるように若干加工して使っています。
 最後の「退避を勧告」だけ字が赤いのも、実物に準拠したものです。
 文面も、外務省のサイトの表現を参考にして作文しました。(脱字あり)
 
 ……そこまでやって、「ホームページ」というものが時代的にオーパーツであることに本気で気づかなかった……。
 ある意味すげえよ自分。
 
 さて、この番外編、まさに「何事もなかったかのように」本編に復帰しますが、これ、最初の予定では、本編とリンクさせる構想だったのです。
 
 冗長すぎるので没にしたその部分の概要を書いておきますね。
 ただ捨てるのが悔しいので。
 
 本編では、ヨーゼフ秘書官が中南米某所のナチス残党を支援しています。
 で、彼らはタイムマシン的なものを開発して、歴史を改変しようともくろんでいる……というのはすでに動画中に出てきています。
 
 で、実はその試作品が官邸の地下にあって……というのが番外編のストーリー。
 
 反逆者との戦闘でLeoが戦死した後、教会の墓地で葬儀が行われます。
 
Jaime「わずかな間ではあったが、彼は我々の良き戦友だった。……弔銃!」
(銃声×3)
Jaime「……あの教会に神父がいれば良かったんだがな。これでは前線と変わらん」
Humberto「いえ、連隊長殿がいなければ、ただ埋めるだけでしたから……。従軍経験のある方がいて良かったと思います」
Jaime「君たちが、弔銃を撃つのに熟練しないですむよう願っているよ。……プレシデンテは来ないのか?」
真「はい。……勧めてはみたんですが」
Jaime「まあ、一兵卒の葬儀にいちいち国家元首が参列しないのは普通ではある。……そう考えると、前プレシデンテがいる方が不思議だな」
(カメラがパンすると、パンキッシュゴシックの春香さんが立っている)
春香「……。BGMストップ! もっと明るいのをお願いします! ……なんですかこのお通夜みたいな雰囲気は!」
真「だってお葬式だもの! 春香だって喪服だし……」
春香「誰が喪服か! “トロピコ”は、こんな陰鬱な話ではなかったはずです! この歴史は間違っています!」
 
 ……で、「正しい歴史」に戻す方法はある、と兵士を焚きつけて、クーデターを引き起こす春香さん……というシーンがあったのです。
(それと、官邸地下の「そこに存在するはずがないほど広大な地下室」のシーンとか)
 
 しかし、8割完成していたものの、丸々カット。
 
 理由としては、やはり冗長すぎるということと、どうしても暗い雰囲気になること。
 
 顔と名前が出て台詞もあった(顔は真っ黒ですけど)キャラが死ぬ、というのはなかなか嫌なもので、どうにもいつものように軽いノリで流せませんでした。
 完成版では極力さらっと流して、エピローグにつなげています(少なくともそのつもりです)が、台詞回しとかかなり苦しみました。
 
 ちなみに、あの状況でLeoが戦死する、というのはけっこう稀なケースです。
 試しにリロードして何度かやり直してみましたが、反逆者が銃殺されたりその前に逃げ出したり、逆にレオが逃げ出したり……ということが多いようです。
 農場が破壊される可能性は実際には5割に満たないんじゃないでしょうか。
 
 まして、録画してるときに起きたような、戦闘中に反政府活動を始めて、その隙に射殺される、というのは、本当に偶然の出来事でした。
 
 ……前述のような理由で話作りに苦労するので、むしろLeoには死んでほしくなかったのですが、あまりにドラマチックな死に方だったのでそのまま使ってしまいました。
 
 あとは、「タイムマシンが官邸にある」というのは、いつでも歴史をやり直せる、ということで、本編の緊張感を削ぐかと。選挙とか。
 使うと高い確率でタイムマシンについての記憶が消える(だからヨーゼフは使う時に地下室から逃げだそうとして阻止される)とか、あれこれ設定も考えたのですが、後付け設定でますます冗長になるだけだったので、結局ばっさりカットしました。
 
 そんなわけで、クーデターに春香さんが出てくるのはそういった理由。
 その時にパンキッシュゴシックを着ているのは、「喪服」の名残です。(誰が喪服か!)
 
 本編の春香さんが、まだ起きていない(そして起きなかった)「番外編」の記憶を持っているのも、本当はそういう理由付けをしようとしたんですよ。
(で、エピローグでは、春香がJaimeさんに「あなたが二度と弔銃を撃たなくてすむようにします」という台詞もあった)
 
 ……と、没ネタを長々と披露できて満足。
 
 ……いや、このブログを作って正解でした。
 こうして没ネタを垂れ流す場がなかったら、別な動画でこのネタを無理矢理やろうとしてたかも知れませんからねー。